スローループで「寄生虫」がゲシュタルト崩壊するとはちょっと縁起が宜しくない……w
「なんで嬉しそうなの?」とのひより談は尤もでしょう。
その上でもう1つ、個人的に気になるのが「なんでそんなに拘るの?」ってところ。
主に思い出されるのは文化祭での出し物にまつわるエピソードです。その経緯については5巻の書き下ろしで触れられていますが、少なくとも小春と咲良さんは妙に関心を寄せているようですし、当の文化祭 (4巻26話) では美月さんも2人と同じ波長を示していました。
作中初期から示唆されている通り、どうも小春は (ジョークとして) 不穏な事象や形容を扱う場面がしばしば見られます。こういった描写がパーソナリティを読み解く間接的な糸口になり得るケースもあったりするので、頭の片隅には置いておきたいところ。
加えて4巻おまけるーぷには、その文化祭でタイノエを話の種として、海凪夫妻に対し「奇妙な持ち上げ方」をする小春の図もあります。
今回は数ヶ月ぶりに終始穏やかなエピソードであったものの、物語が大きく動く前フリにこういった回が置かれている前例には22話があったりしましたし、ここからどうなるのかについても首を長くして待ちたいところです。まあ、この辺りは9割方ボク個人のジョークとして……
さて、そんな次の展開には「合同家族旅行」のキーワードが。
前回で小春とひよりの出会いからちょうど1年だったことから、今回も時期的には年度末〜新学期の辺りでしょう。「また明日学校で」とある辺り、春休み最終日辺り?
となると「合同家族旅行」はGW辺りになるのかな。海凪家と吉永家の参加は確実として、もしそれ以上の規模感になったら面白くなるだろうなあ、とも思ったり。
また、細かいところでは、思いの外前話冒頭を意識させる描写がちらほら。
例のシークエンスにおいて、ひよりの様子がおかしくなったことで、恋ちゃんは小春から相談を受けていました。(仮にいくら顛末を本編外で聞いていたとしても、おそらく) そこから数日と経たずに「大事件」と言われれば、まあ恋ちゃんも顔を出さないワケには行かないでしょう。今回は笑い話と言えど、確かに気苦労が絶えないもんだ。
更に「手のかかる妹たち」も、28話の楓さん談が背景として一役買っていたり、それこそ前話を想起させたりする言葉。先の「合同家族旅行」と言い、そもそも2つの家庭が1つになって成立した今の海凪家と言い、家族ぐるみの交流から「それまでの家族」を超えた枠組みで作品全体の人間関係を捉えてみるのも、新たな示唆を受け取れる契機になるかもしれません。
状況の把握や問題解決には、広い視野と多面的な見方が大きな役割を果たしてくれるものです。それはスローループ作中においても、我々読者の視点においても。
<追記>
そもそも元来血筋の全く違うひよりと小春が(戸籍上)姉妹になり、ひなたさんと一誠さんが夫婦になったことを踏まえて見れば、現代における「家庭」の概念は幾分自由なもの。「妻は家にいるべき」という古典的な家庭観を破った吉永夫妻(考えてみればひょっとして旧山川家も?)のように、この辺りスローループ作中では既存の観念を超えた例が見受けられています。
何より23話で、一誠さんは「親の役目」として、ひよりに対しても「心配」しながら「子供のしたい事を見守る」意思を示していました。
一誠さんがひよりのもう1人の父親であることは、このエピソードが既に示してくれていると言えます。そしてやはり同じように、ひなたさんも小春のもう1人の母親なのでしょう。
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