スパイダーマン:ノーウェイホーム感想
MCUピーター・パーカーにピーター・パーカーらしい"孤独"と"経済問題"がログインしました
・トムホピーターがスパイダーマン道を本格的に歩き始めてしまった。
これがMCU版ブランニューデイ……
これでMCU版スパイダーマンはコミックの
ニューアベンジャーズに入る→トニー・スタークと親子のような関係になる→アイアンスパイダーをもらう→シビルウォーに巻き込まれる→カメラの前で正体を明かす→メイおばさんが狙撃される→ストレンジに相談しに行く→悪魔と契約しMJとの愛をベットに自分の正体の記憶を消す(ワンモアデイ)→新しい生活ブランニューデイスタート
を大枠でなぞる形になりました。
こうなるとホームシリーズ3作かけてオリジンをやってここからが本格的なスパイダーマン道スタートのような感じですね。
他の映画シリーズに比べて経済的にあまり困っておらず理解者や支援してくれる人に恵まれていたMCUピーターですが、それを全て失っていかにもピーター・パーカーらしい孤独で貧乏なヒーローへと冬空の下巣立ってしまいました。
これでピーター・パーカーは貧乏じゃないと過激派のひとたちもニッコリですネ。。
家を失って引っ越す、というのはコミックのスパイダーマンが新展開へ移行するときの定番なのでこれからまた新しいシリーズやって欲しいです。ヴェノムの伏線もせっかく残りましたし。
せっかくブランニューデイしたのでこっから写真売りながら大学生編してほしいな~~~
がんばろうなピーター。これからはあのJJJっていう邪悪そうなおじさんが君の身内みたいなもんや。JJJうちの甥っ子をよろしくたのみます。最悪や。ちなみにコミックのJJJはあれよりは結構まともですし現行ではピーターの身内(ガチ)だし仲もよいです。
・みんなピーター・パーカーのことは忘れたけどスパイダーマンは覚えてるってどういう感じに辻褄合わせされてるんですかね。コミックではスパイダーマン=ピーター・パーカーを忘れるだけでピーターのこと自体を忘れるわけじゃなかったのであれよりだいぶ厳しい。
・しかし追いかけっこでストレンジ先生のホームでストレンジ先生に勝っちゃうの相変わらずかわいい顔して戦闘センスがぱない。喧嘩が強い。魔術より強いのは「数学さ(ドヤ)」のシーン好きです。
どじっこストレンジ先生。。
・体と心に問題を抱えたヴィラン達。たしかにそう。
事故で怪物になってしまうとか機械に脳を乗っ取られたとか旧作のスパイダーマンのヴィラン達って"治せば"どうにかなりそうなヴィランが多かったんですね。このヴィランの"治療"はコミックでもパーカー社長期に取り組もうとしたりしてましたが。それはパワーの一方的な剥奪でもあり。死か剥奪か迫るトムホピーターにはいやそれ絶対に失敗するってばと見ながらどきどきしました。だめだった。
しかしそれに比べてミステリオ先輩ときたらあいつ何かに乗っ取られたわけでもおかしくなったわけでもなんでもなく、健康で正気のまま最後まで詐欺師で邪悪だったのですごいっすよね。マジリスペクトっす。
他のアースの存在で、スパイダーマンと戦って死んでいるヴィラン達を救おうとせずにいられないピーター。このせいで大変なことになってしまうわけですが、こうせずにいられないからこそピーター(スパイダーマン)ともいう。ミステリオが「優しすぎるのが弱点」と言っていましたがその通りで、MJが「完璧じゃない方が好き」というのもその通り。
殺そうと思えば簡単にそうできるパワーがあるのにそうしないのがスパイダーマンなので。
トムホピーターはCWでトニーにスカウトされた時からここまでずっと「もし自分に何かできるのにしなかったら、僕のせいだと思う」が貫かれてましたね。きっと今後もそうなんでしょう。そういう子だからトニーに見込まれたし、今回のヴィランを治療しようとするくだりにも最後の選択にも説得力がありました。
・オットーかっこいいよオットー。
トムホピーターにアームをハックされてもてあそばれたり、騒がしい高校生にキレたり、閉じ込められて手振ってたり、メイおばさんに塩水をすすめられて「は?」ってなったり全編めちゃくちゃチャーミングでした。最後助けてくれるところも来るとは思ってたけどかっこいいかっこいい。
コミックでもオットーとノーマンって古くからスパイダーマンの宿敵ポジションですが、ノーマンがガチ邪悪なのに対してオットーってちょっとダークヒーロー的なヴィランなんですよね。死にかけてるピーターを助けちゃったりピーターの身体乗っ取ってスパイダーマンしてみたり。
アームに乗っ取られてしまうのはライミ版でもPS4版でもそうでしたが、それを治療されてああいう風に活躍してくれるのは感慨深いものがありました。
・ノーマンこわいよノーマン。ウィレム・デフォーの演技の恐ろしさも相まって最高でした。
ノーマン・オズボーンと縁もゆかりもなかったトムホピーターに異世界から呼ぶという力業であのようなノーマンオズボーンとの因縁を……。ゴブリンの人格になったノーマンをピーターが見抜くシーンはかっこよかったですね。
チップを治してるピーターを褒めて「うちの会社に通ってこないか」みたいなこというの相変わらずノーマンはノーマンだ…となりました。ノーマン・オズボーン、ピーター・パーカーを欲しがりがち。
ノーマン(ゴブリン) ピーターに私達は神になれる存在なのにおまえはなろうとしない腑抜けだ的なこと言ってましたけど、ノーマンはほんとにピーターのこと好きで、ピーターからクソデカ感情(殺意)を向けられるのが嬉しくて、メイおばさんを殺したのもピーターに一線をこえさせたいからで"親切"のつもりで、最後も殺しにかかってこられて嬉しそうで ほんとにこわいよ~~~やっぱりノーマンだけヴィランとしての格がちがうよ~いやだよ~
最終決戦のあの場にいた他のヴィラン達(オットー除く)はみんなそれぞれ帰りたい/帰りたくないで来てますがノーマンだけは「ピーターと遊ぶため(ピーターに一線をこえさせるため)」に来てるん感じが……嫌………。
ちなみにコミックだとピーターを息子にしようと監禁調教をはかったり、スパイディを監禁拷問したり、息子の嫁を寝取ったり、フラッシュを飲酒運転にみせかけて事故らせたり、カーネイジと合体したりします。流石一番の宿敵ですね。(嫌だ)
メイおばさんが殺されてしまったのかなしい……とてもかなしい……。重傷くらいで済むかと思ったのに……。
大いなる力には大いなる責任が伴うがまさかのここに。スパイダーマンは大事な人を失うイベントってやっぱり力を手に入れた後で失敗した上である必要があるんですね。
MCUは最初ベンおじさんのくだりを皆もう知ってるよね!!みたいな感じで省略しましたが、そのオリジンを省略したのを逆手にとってここに持ってくるの恐れ入りました。
・腕利きの弁護士といえば。
デアデビルことマット兄さん!!!
ホークアイで世界が繋がってるフラグが出てたところでしたが。タイミング的にやっぱりホークアイ最終回と同じころにノーウェイホーム見たかったなぁ~~という気持ちが。
本当に顔見せゲストみたいな感じでしたが今後また絡んでくれると嬉しいですね。
マット兄さんはコミックではピーターと旧知の仲で、スパイダーマンが殺人の容疑をかけられた時に弁護士として助けてくれたりします。(スパイダーマンの邦訳だとエレクションデイに入ってます)
・フラッシュほんといい奴だな君。
スパイダーマン=ピーターと分かってもスパイダーマンのファンのままだったの良かったですね。
最後ああいう終わり方をした後の世界でもフラッシュはスパイダーマンファンのままなんだろうな~と思ったらほっこりしました。
・ファンサがすごい先輩ピーター達。
ヴィラン達が呼び寄せられてるなら本人たちもいるよねっていう。
相変わらず朴訥とした雰囲気の(青年牧師みたいって確かに)トビーピーターも相変わらずスマートイケメンなガーフィールドピーターも二人ともファンサがすごくてうちわ振りたい感じでした。
スパイダーマンあるある話みたいなのを3人でわちゃわちゃ話してるのかわいいのでそこだけ一時間くらい追加で見ていたい。兄弟ネタが公式になってしまった。腰伸ばしてるシーンは何を見せられてるのかと思いましたね。かわいいかよ。
映画バースでもあったスパイダーマンの痛みはスパイダーマンにしかわからない的な話。そこから二人とも過去の悲劇を乗り越えるようなシーンが用意されていて良かったです。あの時はできなかったヴィラン達との会話も救われたような気分になりました。
二人とも相変わらずスパイダーマンしてるなら大変だろうけど達者でな……。
・トニー・スタークにスカウトされるところから始まったMCUピーターが真に一人立ちする+旧スパイダーマン作品の清算ってことで終わりの物語というよりは始まりの物語だったのでほんとに続編やって欲しいです。
このピーター・パーカーは強い成人ピーターになりますよ……
兄弟欲しいならクローンとかどうかな。ね。ね。(ケイン・パーカー推し並感)
・これは妄言なんですが神になるタイプのピーター・パーカー(概念)と神にならないタイプのピーター・パーカー(概念)だとトムホピーターは神にはならないタイプだと思ってたんですけど、今回のラストで神になるタイプなのではと思いました。ノーマンはそれじゃ神になれない的なこと言ってましたけどピーターが神目指すにはこっちで合ってるんですよ……。
NWHのトムホピーターに対して個人的には"かわいそうだから救われて欲しい"って気持ちは一切なく
なぜなら彼は"かわいそうな存在"ではなく自分で自分を信じて顔を上げて歩み始めた青年であり、自分で選んだヒーローであり、
強くて優しくてアメイジングでスペクタキュラーな神になる男なので……(妄言)