NOPE感想 一万字ある。
めっっっちゃ良かった、怖くもあり美しく胸アツアツアツアツアツなところあり、えぐく、残酷で、伏線回収、胸アッツアツ兄妹愛、俺は見てる忘れてない無視しないのサイン、生きることの前提に差別や搾取がある側
の怒り、それにまつわる幸も不幸も引き起こす奮起、撮る行為という映画へのラブレターにも見えた…
映画への愛が見える映画好きになっちゃうのですが様々な要素ががっちりはまっていて大大大好きになっちゃった~メイキングで映画への愛を、撮ることで示していると監督が仰っていて感想は丸バツのテストじゃないんだけどやっぱり嬉しかった。伝わってますよ!泣 みたいな ほぼ箇条書きで長いし身もない感想だけど暇な人は読んでください。
なお、 “ ”内はメイキングより引用・参照しています。メイキングのネタバレ含みますのでご了承ください。
1.見る、見られる
①「見る」「見られる」オープニング
「見る」「見られる」の関係を見せることは監督の描きたいテーマを表すための視覚効果の一つだったけれど、様々な動物が生きる様が交錯する本作が、その一貫した姿勢で一本串をさすようにお洒落に串揚げにされていて面白~!アスは怖すぎて途中で脱落したけど今度ちゃんとみてみよ~。今回もガチ指の隙間から観てた。
搾取する視線、搾取される視線、映画を観ている我々もそこに入っている。それは、オープニングで世界初の映画「動く馬」が上映されている、それを鑑賞しているような視点になっている場面からもう始まっているように見える。話は変わるけど人々の悲鳴や呻き声がこだまする、生きているように蠢く通路?が映って、なんだろと初見時不思議に思っていた。最終形態から察するにここの通路みたいな場所は食道みたいな…?目とかだったら我々と一緒に、上映される「動く馬」を観ているような感じでそれもまた面白いと思っていたけどどうだろうな~Gジャン君の構造が分かりません。ここの音楽が不穏だけどかっこいい。悲鳴やうめき声でホラー感が高まりつつ、それをかき消すように堂々とした蹄の音が荒っぽく力強く鳴り響く感じ、メイキングにも詳細あったけど、これからとんでもないものが見られるぞという期待が生まれる。
②「見る」「見られる」ジュープ
(1) ゴーディ
ジュープがずっと味のするガムのようなキャラなのでゴーディ編とGジャン編に分けてじっくりしゃぶっていく。ゴーディについてはショッキングな画が多く本当に怖かった…UFOじみた生物が滑空する様を見ているよそで、こうも原始的な恐怖を見せられると観客はSFと現実の狭間でどうにも怖くて動けなくなるよ。一番怖かったのはやっぱりジュープの視点を通してゴーディと目が合う場面。IMAXで見ていて本当にちびるかと思った。なんかこの時、手前に落ちている電灯の上の傘の部分がゆらゆら揺れて、ゴーディがこちらを見ている時丁度正面で止まるのもウワァ〜て感じ。Gジャンの形だ!笑ジュープが大人になってGジャンに飲まれるときも、あの形を真下から見たんだろうな。
映画の始まりもゴーディだね。ゴーディのあの事件の時の音声が流れる…フルハウスみたいな笑い声が弾んで芝居がかった声がよくわからんジョークを発している。惨事が起きた時も、拍手!の合図がピカピカ光っていたと思う、地獄…だってゴーディが誕プレもらうところで笑って拍手して、皆逃げたんだろうから。愚かなコメディアン扱いされて、多分小道具にも配慮されてない。だって風船が割れなければシーズン5ぐらいまで円満に作られたかもね…このシーズン2の撮影中てのも絶妙な塩梅じゃない?たぶん新企画!お目玉は賢めのチンパンジー!ってやってみて、ヒットして調子乗り出した頃じゃない? 音がとにかく怖いんよ…鈍いなにかを殴っている音がする、誰か女の子の呻き声が、怯える人間の息遣いが聞こえる。それであの靴。音で情報を与えておいて、最初の視覚情報がアレってのに痺れる。カッコいい。
最悪の奇跡ってうまい文句だよな、机の下でベール越しだったこと、たまたま腰を低くして落ち着かせるような体勢だったこと、これらがただ動物の習性からゴーディが襲わなかった要因だとする説好きで、だとするとなにかあの直立に立ってしまった靴、神性奇跡をみた気持ちと自分が助かったという成功体験が変に結びついて…それがあの40人の大惨劇につながったとすれば最悪の奇跡ってあの靴❗️最悪のグッズ欲しいあの靴の。
と思いましたがメイキングを見て監督の意図とは違ったっぽい。“ゴーディは様々な搾取の形を表している。純粋で自然なものが搾取され見世物にされている。衣装を着せられ自然な状態を否定されているゴーディはジュープに仲間意識をもっている”と。あのシーンは仲間意識をもってのグータッチ(未遂)だったのか~。ただユアンのインタビューで“アジア系の設定ではなかったと思う”と言っていて、欧米の番組の中のただ一人アジア系の子役を入れる意図とチンパンジーが見世物にされている意図ってかなり示唆的かなと思っていたので驚いた。アジア系でよかったけど本来の脚本はどんなだったのかしらと気になる。
ジュープがゴーディのこと思い出す時、ただ恐怖ってわけじゃない?トラウマには違いないけれどちょっと表情が郷愁のような…と思ったけど見返していややっぱりガッツリトラウマやが…と思い直した。ユアンの演技がうまくて…惨劇をコメディ化されたことを、軽いことのように話して途中で詰まる時の顔の筋肉の震えだとか。ぶちかました、大ウケした、コメディの用語なんだろうけど真相を断片的に知っている私達が、その”clash””kill”の音でなにを頭に描くって、実際の惨劇なんだよね。もう冒頭から知っているわけだから。すりこみだよ。あんまりだ!お父さん役の人が体を大きくみせて威圧的に声を上げて攻撃するような体勢に見えたんだろうな、逃げたのをおっかけて殴り続けるシーンマジで怖かった。あと女の子の…。顔食べられてるんだなぁみたいな…。ゴーディのシーンが細切れに、段々と明らかになるように挟まれてくるので、油断できず大変でした。総じて怖かったです。
(2)Gジャン
ビューワーズという大層な名前をつけてGジャンを飼いならし協定を結び、見世物にしようとするジュープ。見世物にされていたゴーディが、搾取する側に復讐をする。(形になる。映画的な意味づけはそうだけど、どれも単なる動物の習性だと思う。それを見抜いたのが調教師のOJだということだし)見世物にされていたジュープが、Gジャンを見世物にする。Gジャンも、搾取する側に復讐をする(形になる)。ジュープは、見られる、見る、見られるの終わらない搾取の流れを一人で演じているの、可哀そう。僕が主役だ。という自分(と我々)にしか聞こえないつぶやきがすべてなのかもしれない…。家族にも観客にも聞こえない彼だけの宣言…。
有名な子役であったジュープが、“注目を浴びたくて映画の世界を模したジュピターパークを作った。砂金採りのゲームでとった砂金で客はパーク内の施設で遊ぶことができるシステム。意外とシビアな世界観”これは制作側のお話しで、注目を浴びることと金をもうけること、両方追い求めるのは人間の性で誰にでもある欲望だから、ジュープがジュピターパークを作り動物を餌にしてGジャンを見世物にするのもなんら不思議ではない。ジュピターパークの設計もすごい。メイキングではこのパークと、ユアンによる解釈が結構多く時間割かれているから見ごたえあってよかった。家一棟建てたのにも驚いたけどパークまるごと作ったというのには驚きとロマンが詰まっている。
もともとウォーキングデッドで彼を知っていたけど、出演作をそれ以外観ていなかったスティーヴン・ユアン、興味深かったのが彼のインタビューで語っていたジュープ観。もともとアジア系の設定じゃなかったなんて信じられないほどジュープというキャラクターに深みを与えている。この素晴らしい演技は、彼のキャラクターの深堀りにあるんだなぁとインタビューを見ながらしみじみ思った。“起業家精神で作られたパークだけど、よく見ればこの場所は彼の重圧そのもの、悪夢だとわかる。パークという監獄でうなされていながら自分がとらわれてることに気づいていない。今回の役を演じるのは 奇妙な感覚だった。客観的にみている人から自分がどう見えているか分からない彼になりきっていた”
だからこそあの、最後の表情が出せたのかな…。 恐怖や失望ももちろんあるけど、御せなかった現象に対して最期解放されたような表情じゃなかったか、とも思う。大人になったいまでもキャリアの頂点であった子役時代のあとを追っている、見られる側の高揚とそれに伴う重圧から逃れられなくて追い続ける、終われない。そんな恐怖がジュープにあったかもしれない。ユアンいわく“トラウマに身をゆだねることによって心の傷から解放された”まさにそうだと思う。彼はあの形でしか終われなかった…まぁ40人生きたまま消化されることになりましたけど…。
この消化は監督もオキニシーンでニコニコしてて私もニコニコなった。悲鳴を上げる役者をニコニコ見るんじゃないよ製作陣。最悪で好きなシーンです。影で人が飲み込まれていくのがわかるの最強に怖いよね。最恐。たぶん絵的に全員をぐるぐる巻き上げるのを綺麗に撮るのは難しいとは思うけどそれとは別に、見せない恐怖を煽りながらユアンの表情の変化を撮り切りたいんだって意図だろうな。よかったです。
ただあれいつも馬が走るから成立してるわけ?結構危ない賭けだし、見てはいけないってことをわかっていない状態で無事でいられたの謎だな…半年間Gジャン君はジュープの前ではおとなしく馬だけ食べてたっていうの?Gジャン君の生態わかんね~…。Gジャン君単体についてはのちに触れます。
別にジュープのこと好きじゃないのに3千字語ってしまった。うそ、好きかもしれん…。
③「見る」「見られる」ヘイウッド家
(1) 父親と遺産
映画で最初に主人公と関わる印象深いキャラクターである父親の、目を硬貨が貫通し(たぶん脳まで通り?)亡くなった。「見る」「見られる」の本作を印象付けるシーンだと思う。傷跡からして、父親はおそらく空を向いて目をつぶされていたわけだし…。OJが周囲を見渡す時の画面の使い方が好き。OJが後ろ振り向く時、最初父親はまだ無事で周囲を見回している、ここの見せ方だってさりげなくて、くどくない。ゆっくりOJを左に置きカメラが周り、またカメラが戻る そうすると父は力なくこうべを垂れている。OJの視線を一緒に共有しているようで新鮮な驚きを得られる。車で病院に連れてく時の、頭から血がピャッと勢いよくで始めた際のOJの余裕ない相槌が好き、uhhが濁った音。もう言った馬の名前を繰り返すときに露骨に焦りだす感じが嫌なリアルさでいい~。
“テーマの一つは『家』。規律をOJが、カリスマ性をエメラルドが引き継いだ”父親が遺した家(牧場)そして遺された兄妹。
(2)兄妹
兄妹の関係が湿りすぎても乾きすぎてもなく、自然な感じでよかった。兄妹の目配せ、エンジェルが来て買い物にいく時もやってたね…!!ここから二人のお決まりの挨拶みたいなもんなんだなとわかる。アァ〜大好き…
OJは「以前の愉快な兄貴はどこ行ったの」的なことを言われていたので、半年前の父親の事故があるまではもしかして結構明るかったのか…見たい カラオケとかでふざけてくれないか。
OJは牧場を継ぐことを一番に考えていて、エメラルドは副業としてとらえている。”OJは牧場にとって大事だったが、エメラルドはそうではなかった。承認欲求が高まり、周りから認められよう、注目を浴びようともがき続けている。孤独な子ども時代を克服しようとしている” カリスマ性があって話もうまくて、人生うまくいってそうな彼女だったけど、セラピーにも通っているということから、精神的な問題も抱えているんだね。エメラルドの口上が父親と同じことが襲われる前のおうちでビデオ見てる様子からわかるってふぉろわさんに教えてもらってみたら確かにそうだった!一字一句マネしているから「ひい」をひとつつけ損ねたという。「ひい」「もひとつひい!」のやり取り可愛かった。ただOJも冒頭同じだったし、彼女だけが後継に自信がないということではないと思うんだよな。
ちょっともう終わりが見えないから以下箇条書きで兄妹にまつわる好きなシーン。「見る」「見られる」の話ほとんどできなかったけど映画みてれば通じ合えるでしょ。
・まず服がみんな可愛いね。
・車の中でOJの真上に来たとわかるとき、そっとドアあけて確かめてそっと閉じるOJなんなんだよ…
・カギ閉めるOJ好き。閉めてどうにかなる相手ではない。ここの青が綺麗に顔に反射してて美しくて興奮した。
・血まみれの木馬が降ってきたのにいつのまにか寝てる強メンタルOJ
・家に残るときや家に戻るとき、いつも「馬の世話がある」とかの話をOJはするけど、家業にとらわれてるとも見えるし、何か理不尽なものにあっても日常を変えないって抵抗にも見えるなと思った
・メイキングで家一軒建てたとあってビビる。兄妹が守りたいと思えるような家らしい。可愛い家よね。ここで二人の追いかけっこのいろんなパターンがメイキングで見られてめっちゃ良い 担いだり…
・力のある男二人いない?言い方生意気で好き。ジュープとのクソ大声やり取りの強気姿勢ギャルでほんま良い。あそこから勝てるなんて…ここから入れる保険あるんですか?みたいな。
2.好きな場面
①最終決戦
全部過ぎてぐるっとまとめてしまったよ〜!晴れわたる青い空、間抜け面のカラフルなスカイダンサー、超かっこいい音楽、空の青に映えるスコーピオンキングのオレンジのパーカー!ばかでかい音楽で「みんなをおこし」て、西部劇みたいなかっこして窓の外見てエムがつんと顎を上に向ける。スカーフ?にブーツは他のシーンでもしてたね。好きなんだね。この窓、序盤で「ここからGジャンを眺めていた、私の馬が調教されるのを」と言っていた窓だよね。OJが見返してくれた窓。無力に奪われたと落ち込んでいたであろう時との比較がいい、奪われていた分取り返して私たちにだれも勝てないってのを見せてやるとでも言いたげな挑むみたいな視線がいい。
OJは終始落ち着いていて本当にかっこいい。やるだけさ、何も心配ない。そう言った父親の言葉をうけて少し幼げに見上げてたOJがさ、多く語らずに、やるだけだ走るだけだとばかり駆けていくのが本当にかっこいいよね~!かっこいいんだよ~!
明らかにあの走りは「動く馬」の続編だよね。現代の続編。現代ならあれがバイクとかだろ、でも電気に影響与える性質があるGジャンという設定のために、最古の乗り物に戻ることで「動く馬」の焼き直しになるという動機付けもうまいよ~。
(1)前夜祭
ここへ誘い出せと示すものが円盤にかけてるんだろうけどでかすぎてわかりにくいだろホルスト。とちょっと思った。俺たちは歴史を残す。根性は折れる。と静かに言うOJに、「お前が折れ。俺が撮る」と返すホルスト。ここで笑顔になるホルストあきらかにOJを気に入っているんだよ。エンジェルはなぜかいつの間にかにチームにいるような感じに一見なっているんだけど、馬を餌にすれば、というホルストの提案に「horse people」彼らの家族だ。とすぐさま反対する場面で兄妹たちと過ごした時間の濃さを思ったよ。さらに、意味があることだよな?金や名声ではなく記録したものが誰かの役に立つ? という言葉。私はなんか人を助けることになるのかって不安なのかなエンジェル良い子だなとぼんやり思ったんだけど、終盤になってここは「映画って、記録って、文化を残すことって何の意味があるか」て、私たちに示していることだったのかーと遅まきながら気づく。ところどころで映画へのラブレターを書いてる映画ってことが如実に表れるんだよな。映画の中で映画の意義を問うこの言葉、作品がずっと投げかけている問いかけを初めて口にしたような形になる。エンジェルはキャラクターの中では私たちに一番近いと思う。わけもわからず怖がって戸惑ってちょっと不思議なものに惹かれていて、巻き込まれている。かわいさはダントツなんだけれどもさ…。そのエンジェルが終盤になってこれを投げつける。私たちの声もそれに重なっている。映画を撮るって何の為なの?その答えが決戦で出る。
(2)決戦当日
無線に、置物のそれぞれの名前が入ってるのかわいい。最終決戦の音楽だいすき!このメイキングのメニュー画面にも抜擢されていたチャカポコチャカポコチャカポコ!「マスター先生が来る」のサントラとこの曲を通勤曲にしてます。「俺が行くぞ!」「立ち上がるぞ!」を会社に分からせるため…。イカした音楽と共に立ち上がるスカイダンサー。死者のバッテリーを使ったカラフルな彼らがゆらゆら愉快に揺れるばかげた気の抜ける光景とその狭間で行われる命のやり取りの塩梅がたまらない。
有り合わせのもので戦う4人と一頭がかっこいいのはもちろん、その陰の太刀役者であるこのスカイダンサーにも注目したい。スカイダンサーは雲に隠れてるGジャンの位置を探知するための目印だけれど、出発の目印でもあった。最後エムがスタートできるかどうかの指標が間抜けな地に伏してるスカイダンサーなのでなんかそこでも泣いちゃう。お前が立ち上がるのを待ってそれを出発の合図とする。メイキングでこのスカイダンサーの役回りが説明されていて面白かった。“スカイダンサーは探知機でおとりやかく乱のためのものでもあるが、美しい物や自然なものに対する搾取、人間が環境に残した傷跡搾取され失われた魂の象徴でもある”
音楽との融合が終始素晴らしくて…フラッグを後ろに開くとき当たりのわくわくする音楽が本当に最高。
最終形態へ後ろでどんどん展開していくGジャンみて美しくて大喜びしちゃった。エムがもうダメだと絶望する側背景でどんどこ広がるGジャン。そして大画面で真正面から対峙したときの壮観といったら!いつも泣くシーン、OJとエムでGジャンをひきつけあう。あのポーズをする。お前を見ている、忘れていない、無視してない。愛の表象。演技がめっちゃ良い、見てるぞ!をした後、Gジャンを真っ直ぐ見据えるOJでもうたまらなくなる。エメラルドの演技と声も本当に良くてな…!ギリギリでひきつけあうのすごく良くて…でもGジャンくん引っ掛かりすぎというか…たぶん高鬼とか弱いですよ彼。
ジュープバルーンがちゃんと比較して見たらとても小さいのに、怪獣映画みたいに遠近法で対等に対峙しているような図になってるのウケるし、ジュープが最後に戦ったようにも見えていい。幻だとしても一矢報いたような形になっているのが、せめてもの救いだったのかもな…皮肉でもあるが…。
誰もうちらに勝てない 覚えとけ! 無視されたと思って傷になっていた少女が勝利に吠える 無視するな 覚えておけ 私をみろ 生物の対等 なんすよね〜最後のOJを見た時のエメラルドの表情が良すぎてここでもう一回ダメ出しの泣きが入る。
【その他キャラとか】
・エンジェル
エンジェルの設置は不要?ふ~~ん みたいなノーインストゥ~~みたいな舐めくさり態度。
それがテクノロジーってもんさ。のところとかの3人のぎこちなさがいい。あと顔がかわいい。
ものにひっかかる演技かわいい。役に立とうと…のところかわいい。雨の夜中に帰るのが普通にえらくてえらい。部屋ちょっとオタクっぽい?自作のPCとかたぶんある…。彼もマイノリティ側かな~と思う。
善性の話は上でもやったけど彼かなり素直で可愛い。これからも牧場に行って行き過ぎて首になってほしい。牧場で働けばいいじゃん!
・ホルスト
ホルストまじでかっこいい。声がまずいい、ピアスえろい。ホルストは映画の中の撮影監督でメタ的役割だったね。彼が撮りたいもののために命投げ捨てる姿美しかった。あんたそれ撮れても残らなきゃ意味ないんだぞ…と思ったけど彼なりの一番の映像がとれたからいいのだろうか。
食べられた時ホルスト悲鳴あげなかったのいいな。 低すぎてわからんかったかもだけど笑
・二番目に怖いシーン
クローバーの章。ジュープの子供たちが馬小屋に脅かしにくるシーン。ちちちちちちち…という妙な機械の音が変に彼らの動きとマッチしていて最悪だった。ここで無理だといいながら写真とろうとするのちょっと笑った。メンタルどうなってんだよ。逃げろ。二体目が横からぬるっと顔出すときとの動きのシンクロにお化け屋敷開業せいやとキレた。カメラ越しアップの姿がまじでやだ~
・Gジャン
またの名をUFO、またの名をUAP、またの名をビューワーズ、最後の名はGジャン!
アグアドゥルセ渓谷、冒頭の山岳遭難ツアー団体のニュースがあったけど、映画の舞台の地名がcm撮影の帰り通る道に初めて出たかな。親父さんの事故の時、咀嚼されてたのはそのツアー団体かな~最悪!
悲鳴が止んでから食べ残したものが落ちてくるのはずっと変わらなかったんだと2回目観て気付く。潰されて胃に送られた?とにかく潰される音するの最悪!雨の時以外血が落ちてこないのはなんでだろう、あの時は食べようとして口開けっ放しだったのかな?なんか可愛い。と思ったんだけど前述書いた二日後に、いや「家」だと思ってるから排泄した⁉️😂なった おうちだからよ…鍵とかの排泄は痰飛ばしみたいなもん、血の排泄はトイレかもしれん いや半年間て言ってたけどその間は…とかなんもわからん。膀胱炎になっちゃうね。
ただメイキング見たら「動画撮ろうとした兄妹に怒ってるんだよ」て聞いて、じゃああれって血出したのいやがらせかもしれんってなんかかわいく見えた。ここの血が塊も含んだどろっとした血で最悪。雷で一瞬血をひっかぶった家の全体像がみえるのホラー!でいい。家の真上にくるシーンめっちゃ良かったよね~。監督が一番好きなのはGジャンから聞こえる悲鳴だよ^^て言っててわぁ~なった。エンジェルが包丁思い切り掲げてるのパニクリすぎて強盗の構えになってるの笑った。
Gジャンの移動の仕方がいろんな方法でわかるのがいい 悲鳴や、電気や雨やスカイダンサー、音楽、放送、照明で!特にやっぱりスカイダンサーでわかるのおしゃれでさ…上からの俯瞰図のところとか超アガるから…。
Gジャンの体内もうちょっと見せてもらいたかった。ちゃんとどろどろ粘液塗られてるの見るとマジで消化してるんだ、 最悪だな~
OJがあれをGジャンて間抜けなあだ名をつけて、でもそれはエムが調教するはずだった馬の名前で、最後対峙するのもエムなんだよな。Gジャンと呼ぼうとOJが決めた時のエンジェルとエムの表情の違いがいい。エンジェルは怪訝、エムは驚き。ホルストはわかんねぇ なんでそんなに適応早いんだ その名前自体には興味ないのかもな
作品の意図ついては監督インタビューみたほうがいいね!
名前が残らなかった黒人騎手、2秒にしか満たないあの動画のその先を作り上げる、無視されてきて忘れられてきた影の職人たちに光を当てる、忘れないために見据える、そういう…あれだと思います。みないことが、目を合わせないことが処世術である、というOJの意識は海外での私たちにもままある。彼が目を合わせないこと、それが指すことは明らかで…人間と目を合わさずにいたOJがエメラルドを守るためにGジャンを正面から見据える姿は、搾取するものから、理不尽に日常を奪うものから目をそらしてなんかやらない、という意思にも見えて…誰でも搾取者たりえることを自覚しなければならないという警鐘も含むのかと思います。とにかく好きな映画になりました。ご清聴ありがとうございました。