私えんでば〜のこと好きすぎて盲目的になっているのかもしれないけど、加筆修正でクズさがアップしてるとは思えなかったな〜と思ったのでちょっと感想まとめてみたい
「俺は見ない!」にはかなりショック受けたけど
※下記はすべて妄想であり、私の考えた「こうあってほしいトドロキエンジ」像を書き連ねたテキストです
※話半分で読んでもらえると嬉しいです
「俺は見ない!」にはかなりショック受けたけど、あの状況だとトウヤに関わらない、見ない選択肢しか残されてないと思うし(下手に見るとトウヤの個性使用が加速するしかない)
ただ本誌+コミックスを読んだので、コミックスだけ読んだかたとは感じ方が違うとは思ってる
過去回想冒頭のエンジからトウヤへの「お前のためなんだ」の言葉が、エンジの行動、発言の全てだと思っていて、えんじはとにかくトウヤを救いたいと考えている
個人的にまずここが根幹でないとエンジの行動全てクズすぎて正直漫画キャラとしてもちょっと推せない
このときの20代後半(仮にトウヤが5歳ならエンジ27歳)のエンジの置かれた状況を整理してみるとめちゃくちゃしんどいだろうなと思う
・待望の高火力子供トウヤが生まれ訓練をつけたが肉体が個性に見合っておらず火傷をつくる
・エンジよりも高火力で、かつエンジより常人よりも火に弱い肉体を持つトウヤがこのままだと命の危険があると、ヘルフレイム所有のエンジは気づいているはずなので内心ヤベ〜って感じてたと思う
(出産に関してエンジもレイも双方納得済み、妻の希望で二人目も産んでいるのでレイが多産DVは受けていないと仮定している)
・どこまで現状を伝えたのかは不明だが、医師に頼り相談するも具体的なサポートはなし、親でどうにかするしかない
・自分がトウヤに抱えさせた夢をトウヤ自らおろさせるためには、妥当オールマイトの目標を掲げてしまった父としてケジメをつけるため、自分がナンバーワンヒーローになるしかない
・しかしオールマイトは超えられない壁だとナンバーツーになってから6年間かけて痛いほど感じていた
・オールマイトのニュースフラッシュバック「なんと今日は62もの市町村を救いました!」一日で62の市町村を救う化け物をどう越せばいいかってこれ、エンジにも誰にも分からないと思う
・子ガチャ決意「どれだけ言っても毎日新しいやけどを作ってくる」「馬鹿なところも俺に似た」「諦めさせるにはそれしかない」夢を諦めさせないとトウヤの火傷は増え続けどうなるか分からない
・「どれだけ言っても」「毎日」「新しいやけどを作ってくる」ここがしんどい エンジはトウヤに対してかなり声掛けをしていたんだと思う それでも子供は話を聞かず、毎日肉体を傷つける行為を繰り返す
それが親である自分に応えてくれている行為であるし、そのきっかけはエンジが与えたものである
(めちゃくちゃ個人的な妄想なんだけどエンジなナンバーワンに固執する背景には歪んだヒーロー社会が一因を担ってるし、名家たる轟家で育った弊害でもあると思ってるので(ナンバーワンヒーローになれと言い含められて育てられた可能性もある)
ガンギマリエンジが悪いんじゃ〜とは100%思えない ヒーロー社会が私が生きてる社会とは違う価値観すぎてフワッとしか想像できないけど)
・個人的にこの時点で、個性と肉体が見合ってない子供を保護する行政システムないんか?と痛いほど思う 個性デザインして子供作ったんだから自己責任でなんとかしろって20代の人間に求めるのしんどすぎでは
・「トウヤにはオールマイトは越えられない」炎の個性を使いこなすエンジにしか現状の絶望が把握できていなかったのかもしれない
・期待を込めて子ガチャをするも望んだ個性を持たない夏くんが生まれる=トウヤのやけどは毎日増えていく、トウヤを止めるには誰かがオールマイトを越えて夢を叶える必要を消さないといけない
・夏くんが生まれてショートが生まれるまでの1ページもないところに、エンジの苦悩の4年間が詰まっている(ナツオが生まれてからショートが生まれるまで4年)
この4年、エンジはどれだけトウヤに夢を諦めるように言葉を投げかけ、トウヤのやけどの傷を減らすために越えられないと分かりきっているオールマイトを越えようともがいたのか、ヒーローとして心を折ることなくナンバーツーを維持し続けた結果がすべて物語っていると思う
・ここで改めて念頭に置いてほしいのは「トウヤにはエンジが言い聞かせた」「それでもトウヤは毎日やけどの傷を作ってくる」「一日で62の市町村を救うオールマイトを越えるのは不可能だと、努力で己を限界まで極めたエンジには自覚があった」
トウヤが自らの個性でやけどを負うようになったのが5歳からだと仮定するなら、ショートが生まれるまでの5年間はこの地獄の中で必死に藻掻いていた可能性もある
自分の野望のために子供デザインした親の自業自得だろって言われたらそれまでだけど、ここまではその責任を果たそうとエンジ頑張っているように見れませんか…私にはそう見えたので、コミックスには断片的にしか描かれていない5年に思いを馳せて涙した
・待望のショートがシャウトベイビーする
・個人的にこのときのエンジのなんとも言えない安堵のような喜びのような表情は、「この子がオールマイトを越えて俺の夢を叶えてくれるかもしれない…!」ていうメンタルにはあまり見えない
その思考に行き着いてしまうと、子デザインして自分の夢をかなえる手段だけではなくなった、トウヤを止めるための子ガチャした結果なのに、もうトウヤのこと頭の中から飛んでしまってたらどんだけ頭の中がお花畑なのかな?って思ってしまうので
5年間、やけどが増え続けるトウヤの横で希望のないゴールに向かって狂いそうになるほど努力して「もう俺頑張らなくていいかも」「この子(ショート)なら現状を打破する希望になるかも」って感じたんじゃないかな…と個人的に思った
でも上記全ては、私が、エンデヴァー好き人間なので捉え方が都合のいいように捻くれてる自覚はある のでいや違うでしょ…えんじはもっとクズでしょ!て人もいると思う それを否定する意図はないですッ
・ショート生まれて逆にトウヤの自己訓練とそれに伴う火傷は増えたんだろうなと思う
「だめだ!なぜわからん」「そこまでの火傷を負って何故分からないんだ!!」の、エンジ一人っ子なのかなとぼんやり思った ショートが生まれたらトウヤがどう感じるのか、弟に張り合って逆に個性訓練してしてしまう可能性想像できると思ったけど、5年間あの状況にいたら冷静な判断はできないだろうなとも思う
・最終的にエンジ「ヒーロー以外にもたくさんの世界がある!」「外を見ろ」そう言うしかないよね…自分はオールマイトを越えられない、ショート生まれてもトウヤの個性使用=やけどは治まらないんだから
でもその最終的に残されたトウヤへのアプローチ「外を見ろ」はヒーローに人生を捧げたエンジが言っても空っぽでトウヤには響かない「俺はお父さんの子供なんだから」
・トウヤがショートに危害を加えようとする
・もうここで、エンジが、自分にはトウヤを救う手段が残されてないと感じてもしょうがないよな…と思う
まだ31か2そこらの人間ですよ エンジなりに頑張ったねって思っちゃう(すみません私はエンジ好きなので事実を見れてないのかもしれないし部外者の立場だからそう思えるのかもしれない)
・「今後はショートを他の子には近づけさせない」=不安定なトウヤの側に兄弟を残しておきたい、ショートを孤立させる判断をした
・この判断がなつくんに重くのかかる結果になってしまったのしんどい でもどうすれば最善だったのか私にはわからない ただ兄弟だからって子供に子供の面倒見させるのは大人としてどうなのかとは強く感じた(意図的ではなく結果であったとしても)
・「俺は仕事でずっと面倒を見るわけにはいかん」(大黒柱として家庭支えないと駄目だし、だからって仕事を捨てるような人間はエンデヴァーにはならないと思うのでまあそうなるわなと思った)
・「そのための使用人を雇った」「お前もトウヤから目を離すな」(使用人を雇う段取りは偉いなと思うけど全然問題解決する糸口が見えない提案ちょっと笑った このあたりでエンジはトウヤのためにもうどうしたらいいのか分からなくなってたのかなと思う)
・「あの子はあなたに見てほしいんだよ」はそのとおりだと思うし、エンデヴァーとしての自分を捨てて良き父親として職を変え、変えずともナンバーツーの座を捨ててトウヤの側にいたらトウヤは満たされて夢を追うことをやめたのか…ってちょっと思うけど現実的ではないしエンジには難しい判断だろうなと思う
62の市町村を救う男たるオールマイトを越えるための大規模な事務所構えて大量のサイドキックの生活を保証せねばならないし、そもそもエンジが市民を救う手を休めて子供とキャッチボールするのって最善か?と言われるとやはり難しい
・「ヒーロー?」「逃げてるだけじゃないの」ここのレイさんの気持ち痛いほどわかるけど、トウヤやけどループ発生した頃からのエンジのヒーロー活動は、単純に「俺!ナンバーワンになる!」だけでなくもしかしたら自ら命を落としかねない息子のため「トウヤに夢を諦めさせるために自分がオールマイトを越えねば」って軸も出来ていたと思うので…その思いで歯を食いしばって5年折れずに努力したエンジに「ヒーロー?」「逃げてるだけじゃないの」って言葉は辛かったんじゃないかなと思ってしまった
・エンジが家庭から離れてショートにだけ訓練を続けた5年のトウヤのことを思うと辛い
・「お父さん今度の休みセトコ岳に来てよ」の一言で「一人で訓練してるぞコイツ!」とエンジが即座に気づけたの、昔エンジがトウヤとセトコ岳に言って「俺は若いときに一人でここで訓練したんだ」「お父さんすげー!」みたいなやり取りあったのかな…と思って泣いた(恐ろしいことにここまですべて私の妄想です)
・エンジがトウヤに向き合って努力した5年、トウヤのためと言い訳して子から離れた5年、結局現状は何も変わらず、むしろトウヤはやけどを作るループから抜け出せてないと分かり、「なぜ止めなかった!レイ!頼んだはずだ!」そして「私じゃ止められない」
・「おまえがやれ!俺は見ない!!」
・コミックス版で時系列が整えられたことで、言葉にされず描かれていなかった幕間のエンジの努力と苦悩に思いを馳せることができたので(まあ全部私の妄想なんですが)、私としては「俺は見ない!」がクズみ増した、や、逃げてるだけじゃないのとは思い切れなかった
いや逃げてるだけだけど、あのヒーロー社会で、トウヤの道をヒーロー以外の方向に修正しようとしても外の世界でヒーロー教育されてしまうあの社会で、私がエンジと同じ立場に立たされたらエンジ以上に頑張れたのか、トウヤのやけどループを止めることができたのかと問われれば何も言えない
・レイさんが壊れるきっかけになったショートへのDV訓練も、見方によってはトウヤから危害を加えられても命を守ることができるように(トウヤとショートが成長したとき、エンジの実力とは別次元の殺し合いになったとき自分には何もできない)とも思えるので、エンジなりに理由を持ってDV訓練を5年したのかなって会釈もできるかもしれない(そもそもDV訓練すな!!とは思うけど、ガンギマリトウヤがいつショートに手を出すか分からないので急ぐ必要もあったし、人は人にされたことしか人にできないと思うので、エンジもそうやって育てられたから繰り返してしまったのかなとも思った)
・エンジの頑張りの方向性、なんでそこにいくの!?もっと言葉にして伝えないと…!とは端々で思ったけど、私はエンジに関して極端にマイナスから見れないし、そもそもの土台の個性社会やヒーロー社会構造ヤバいなって感じてる人間なのでエンジ一人の責任とは思えないんだけどこれは私がエンジ推しだから目が曇ってる自覚はあります
加筆修正コミックス読んでてかなりしんどかったけど、エンジが発したセリフや描かれた行動だけに目を向けるのではなく、描かかれなかった膨大な空白の時間やあのセリフの裏にどんな葛藤があったのか妄想して読むのもどうでしょうかと思ってフセッターしてみました