富豪刑事BUL、余った死体とヒュスクの謎
※作品の核心部分に関するネタバレがあります。また、ただの私のための記録なので、読まなくて大丈夫です。長文だし。
死体余りアニメとして他の追随を許さない富豪刑事BULですが(ただし私の中で)、ミステリ界隈でこの作品を見た人間は「死体が余ってる」「死体の数が合わない」「とにかく死体が余ってるんだ」「言及されてない変死体が最後まで残ってしまった」と口を揃えて言っているのに、界隈を外れるとほとんど余った死体に関する言及は見当たりません。世間の人間はあんまり死体の数とかあってなくても気にしないというか、そもそも気づいてすらいない人もいるという現実をこの夏目の当たりにしました。
まあ、ミステリ界隈の人間に神戸大助がどれだけ顔が良いとか言ってもまったく興味を持たなかったのに余った死体があると聞けば「余った死体!?」と爆速で興味持って富豪刑事見てくれたりしたので(ありがとうございます)、何に興味を持つかは人それぞれ、人それぞれです。
前置きはこれくらいにして余った死体の答えです。引っ張るような話でもないので。
※ここからネタバレやで!!
神戸茂丸……のダミーとして使われた死体です。
19年前の神戸小百合殺害事件。当時容疑者だった神戸茂丸と歯の治療痕が一致した遺書を持った変死体が車の事故現場で発見されています(7話参照)
しかし、最終話Bパートで「実は神戸茂丸は生存していた」という事実が判明してしまった。
じゃあ、あの19年前に神戸茂丸として処理された死体誰だったんだよ……
それだけの話です。
いや、なんか神戸家が代わりにどこからか用意した変死体なんだろうな、ってのはもちろんわかるんですが、それならそれで何か説明が欲しかったな。ってことです。
推理小説だったら変死体が出てきて最後まで何も言及せずに終わることは普通はないので(例外はあります)、誰一人あの茂丸として処理された死体について言及せずに物語が閉じてしまったので、ずっと「あの、死体余ってるんですけど……」という気持ちのまま、最高の最終回Cパートを見せられて最高だったんですけど、うやむやのまま死体は余りました。
あとヒュスクの話。
疑えるか見慣れたnavigator……とか歌っておきながら、まったく疑ってなくてびっくりしました。もっと疑って!
ヒュスクが信用できないと発覚した時点で大助と鈴江さんがヒュスクを使い続けてるのが普通に理解できなかったです。大助と鈴江さんがあほキャラなら別にそのまま使ってても違和感ないんですが、あの2人別にあほキャラでもなんでもないので。かしこいです。
というか、独自のシステムにエラーが出てしまったから一般の市販されてるシステムにいったん切り替えて使うのかな。ということはその切り替え時間にタイムラグが発生するから、その間に犯人側からなんらかの介入があるとかそういうやつやろ?知ってる知ってるすべてがFになるやつ!とか思ってたけど、全然そんなことはなかった。
そもそもあのシステムは誰がいつ開発したのかとか、茂丸の生体認証が通っているということは最初から茂丸の名前で執事のデータが登録されていたのかとか、そのへんの説明が何もなかったので、ヒュスク周りが謎すぎる。
まあ別に富豪刑事は推理ものではないので良いと言ったら別に良いんですが、今時利き手がどうとかいうベタな推理ものっぽいムーブするなら、もっと死体の数とか合わせておいて欲しかったな。そんな風に思ったってだけの話です。
この辺の謎がもしかして意図的に残された2期への布石だったら、手のひら返して大絶賛します。いや、むしろ2期への布石でないはずがない。踊ろう。2期があると良いですよね。