なんか、言葉にするのが昭和ベイゲニよりさらに難しいな…『VAGUENIGMA -1999-
蓮上祈祝礼の夢幻モラトリアム』ジュルソワして思ったこと時間とスマホ電池が許す限りつらつら。ネタバレあり。
パンフとかのビジュアルを一切シャットアウトして見たオープニング音野くん、
出てきた瞬間にまず
「どうしてそうなったーーーーー!!!!」っていう、
脳内で今週何回叫んだかわからない言葉がまた出てきた。
大人同士の、穏便に見えての水面下バチバチはさすがだな。居心地の悪さがリアルに気分悪かった(←誉め言葉)
そして作中の彼を見ていて(特に2回目観劇では)その言葉をきっともう何度も何度も何度もおかしくなるくらい浴び続けたであろう彼の過去を想像してみたりした。
皮膚を裂いて血を見たとしても、赤の中に遺伝子が見えるわけじゃないもの。(「血のつながり」が拠り所になるとしたら、あくまでも愛された経験を思い出すスイッチとしてだと思う)
「もう一人の彼」より、音野くんの方の彼は早く決断できたのかもしれないね。むしろ、分かってくれそうな存在がそばにいたのにその人に面影重ねられてた「もう一人の彼」も悲劇だよなぁ。ドライに語ってるけどなんだか誰かの望み通りにしてないと生きていけないみたいで悲しかった。
件の彼があの女生徒を見てるときに、わずかに心を揺らしてるような雰囲気になってたのはそういうことだったのかな…
何度か顔をあわせているオジサンより、初対面の「同じ対象を崇拝している彼」とツーカーっぽかったってのもなかなかにゲンダイテキで皮肉だよね。
『キャッチザ~』の台本を昨夜読んできたのが幸いして、あのシーンのタイミングや犯人、彼女の遊び相手が誰なのかとか思い出されてさらに奥まで味わった感ある。11月の再会も楽しみ。
犯人、名前が違ったので油断していたよね。
そして目撃者の彼もあわれ…そのあと、彼の持ち物をノットがつけてて泣きそうだった。
正直あの展開は想像してなかったので驚きだった。彼の朗らかさはとてもウザったくて、でもあれが心地いい距離感だった人もいるだろう。バンザーイのくだり好きだったな。
バンザーイといえば生活安全課ちゃんと省エネ刑事。名(迷?)コンビふたたびの喜び。
彼女がうちひしがれる姿は涙を誘ったなぁ。
他人にも自分にもまっすぐで、警護中の奥のわちゃわちゃも好き。
省エネ刑事の無表情×イエーイもなかなかに嫌な大人だったね(笑) お互い無いものを補いあうよい関係だ。
彼らとチラチラ接触する探偵さん。
登場するときに羽音がするのが不吉でもあり心強くもある。
あの展開はうわあ…ってなったな。
時計部分を捕まれたときの冷たさと優しさと入り交じった感じがたまらなく好みだった。
昔なら振り払っていたかもしれない。でも今は。だからこそあの結末が辛い。
身代わりにされた彼と隠れ蓑にされた彼女と止まっていた彼女。あの関係は見事だったな。
某シーンは、誰の話を聞くか本当に迷った。
「覚えているものがいなくなったときが(第二の)死」っていうよね。
昭和の方から続いてるもののひとつがその価値観で、神妖たちが対になってたのは始まりと終わりとか分かれ道とか、
うまく言えないけどその辺が関わってきてるんだろうか。
スタッフロール後の不穏さにぞわぞわした。
まさか、そんな。