『ゴーストバスターズ』で一番唸ったのは、エリンが子供のころ幽霊に1年間付きまとわれて精神科に通っていたのがバレてみんなにイジメられたというハードな話を台詞で語るだけでたった30秒で済ませているところ。※リンク先ネタバレあり
その短い台詞のおかげで、エリンがその理不尽を解明し乗り越えるために科学の道を選び、打ち込んだんだろうなということが観客にほのめかされるし、同じように幼少期にいじめを受けたまま世間を恨んで闇落ちしてしまったローワンとの対比によって敵役との対立構造が明確に示されるし、たった一人だけエリンを信じ、彼女を闇落ちから救った存在であるアビーを、最後にエリンが自分の命をかけてローワンの手から奪い返しに行くシーンがあんなにも感動的で意義ある瞬間になっている。
そのうえ、エリンのその台詞を聞いた直後のパティとホルツマンのリアクションによって、パティがめっちゃ気のいい奴であること、ホルツマンも捻くれながらも仲間想いの優しい心を持っていることまでまとめて観客に示せてしまう。
すんごい。感動した。