報告:ニアコン大阪の朗読劇ネタバレポッド153が9Sの機密侵犯を検知すると2Eに報告し任務遂行。繰り返される殺害に2Bは苦しんでいること、2Eであることを察した9Sが物理破壊ウィルスで自殺する。「これからも僕を殺してください」
正しくは「2B、お願いです。これからはちゃんと(もしくは「これからも」)僕を殺してください」
これに対し2Bは「9S、ごめん……なさい」。
物理破壊ウィルスを自己投与したので9Sの身体は首、手足からボロボロに腐り落ち、あっというまになくなっていってしまった。(というあきやまさんのナレーション)謝ったのは、届かない。
・このとき2Bは司令部に「任務遂行の拒否」を申請したものの50時間前に却下されているナレーション。
・これが最後で、その前にも、殺した後に無抵抗なことを不思議に思った2Bにポッド153から「9Sは全てを知っていた」という幕もあり。(殺される前の9Sの記憶はイノシシに二人で追いかけられ倒した日や、一日中、水没都市で二人で穏やかに釣りをしたなどのもの)
・それと商業施設跡で9Sから「戦争が終わったらウィンドウショッピングをしましょう!」なんてのもあり。それに対し2Bは少し照れたように「戦いが終わればね」と答えた、と9Sが語る。
・冒頭にある通りポッド153は9Sの随行支援をしつつも機密侵犯を検知したら2Eに報告する、という役割でもあった。殺すたびに、殺さないといけなくなったたびに、ポッド153は事務的に述べ、2Bは苦渋に満ちた声で時に反論し、言い合いのようになる場面も。
・9Sによる「僕は2Bに特別な感情を抱いている」というナレーション。
・いちばん始めの幕は普通に殺したら9Sに「どうして、信じてた……イタイ、イタイヨ……」と言われる。この時点で2Bは慟哭を上げている。
・9Sが死ぬたびに心電図が0になったときのような、ピー音が流れる。どの幕でも流れる。何回聞いたかわからないくらい流れる。
・殺す時に「ナインズ!」「やっと呼んでくれましたね……」という幕もあったかと。
・苦しんで喘ぐ2Bにポッド153から「ヨルハ機体は感情を持つことは禁止されている」との発言も。
・二号は真珠湾降下作戦を唯一、生き延びたプロトタイプをモチーフに作られており、過酷な状況下への適応が優れているとの考えからE型に、とポッド153から。
2Eは「私は、そんなの、向いてない……」と、とてもとても苦しげに言う。
・序盤の幕で、殺害直後の9Sの記憶消去、プリセット自我データ再インストールの指示を躊躇する2Eにポッド153が疑問:ヨルハ機体2Eがなぜ任務遂行しないのか、と言われ、つらそうな2Bが「9Sのことは、あなたにはわからない、私にも」というのも。
・9Sが「2Bは光だ」的なナレーションをどこかでしていた。2Bに「まるで家族ができたみたいです!」とも。
・どの幕でも殺すたびに日付が出される。数ヶ月単位に、それは繰り返されていた。2Bはそれでも「抗いつづける」とのナレーション。
本編に至るまでのあまりにも苦しい生と死の螺旋に囚われた話。
何曲か演奏、朗読劇、何曲か演奏、という構成で、毎回、本編時のように9Sから積極的に2Bにアプローチをかけ距離が縮まるものの、結果はいつも、殺害。
・全編を通してポッド153はどこまでも無機質で機械的。
※最後の花江氏のコメント「本編が苦しかったので、せっかくなら楽しい話にしてくださいってヨコオさんに頼んだんですね」、岡部氏「ヨコオさんにそれ頼んじゃう?」、石川氏も同じようなコメント。
※ひたすら花江さん演じる9Sくんの最初から会場全体に響く、耳にしているだけでこちらも息がつまるほどの断末魔と時々差し込まれる「出会ったばかりの構って構ってとついてまわる子犬のような愛らしさあふれる」あまりにもかわいい9Sくんに慄き、2Bちゃんの苦しみ喘ぎ嗚咽まじりに震える石川さんに手を差し伸べたくなり、無機質なポッド153もしくはナレーションに完璧に徹するあきやまさんに感銘を受けるばかりの、素晴らしい、あまりにも素晴らしい朗読劇。
※コンサートの内容には一切触れておりませんが、ニーアオートマタ好きの方も、ゲシュレプからの方も、きっと、ニーアファン誰しもの心にくる素晴らしい演奏、歌唱、映像でした。
※当方朗読劇台本を入手できなかった組なので何か間違いあれば申し訳ありません。